ダウン症児の股関節脱臼
今日はダウン症児の股関節脱臼について
お伝えします!
ダウン症児は低緊張で
関節弛緩があって
そのため、いろいろな関節が緩い
もう何度もお伝えしましたね。
股関節も やっぱり緩いんです。
「足のつけ根あたりで、
コキコキ音がするんです。」
お母さまがこう言われたら
要注意!!
股関節脱臼の可能性が。
脱臼したら
さすがに痛くて
わんわん泣くでしょ…(/_;)
いえいえ
泣きません。
痛くないんです。これが。
関節の袋が広がって
中で足のつけ根の骨(骨頭)が、
ぐらぐら動いて
コクって 骨盤のくぼみから出てしまう。
これが脱臼です。
健常の私たちが
股関節脱臼するとしたら
交通事故くらいの大けがで
そりゃあもう、
想像できない痛さだと思います。
ダウン症児の股関節脱臼は
赤ちゃんの股関節脱臼とも違うんです。
赤ちゃんの脱臼は、臼蓋形成不全(骨盤のくぼみが浅い)を伴うのですが
ダウン症児の場合、これはないんです。
臼蓋の傾きは強くないけど
臼蓋の後ろは浅いようです。
これはレントゲンではわかりにくい。
股関節を深く曲げると
骨頭が後ろに外れます。
歩いているときに、
カクカク外したり、入れたりする子も(‘;’)
ただ、そんな状態が続くと
大人になってから
股関節の痛みで
歩けなくなることも。
いわゆる「変形性股関節症」を
起こすのです。
さてさて
ではどんなことが
ダウン症児の股関節脱臼の原因になるのでしょう?
それは次回に!
これ、絶対知っていてほしいです!
短下肢装具:プラスチック製と支柱付きの違いについて
今日は短下肢装具の中でも
先日お伝えしたMAFOと、
支柱付き短下肢装具(靴型装具つき)との違いについて
お伝えします。
支柱付き短下肢装具とは
しっかりした革の靴
(靴型装具)に
金属製の支柱がついていて
膝の下にベルトがついているものです。
今日は、これと
MAFO(プラスチック製短下肢装具)
との使い分けについて
お伝えしますね!(*^-^*)
1番め
これ、重いです。(-“-)
でも重いからこそ、いいこともあるんです。
重いと安定します。
だから立位が安定する。
失調タイプの、不安定性がある患者さんには
特に有効です。
2番め
足の変形が強いとき
MAFOでは装具に当たって傷を作りやすく、
外反や内反、尖足などの
変形のコントロールが難しい…”(-“”-)”
でも支柱付きだと
靴型装具の中に、
しっかりしたインソールを作れるし
靴のカウンターが支えてくれ
支柱でさらに靴ごと傾くことを防げるので
変形があっても
足をまっすぐに立たせやすいんです。
もうひとつ
支柱付きのよいところ
それは、
足関節の角度調整が自在であること。
底屈だけでなく、背屈角度も制御できるんです。
MAFOはそうもいきません。
背屈フリーか、まったく動かないか、
そのどちらかが多いですね。
ですが、MAFOの方がいいことも
もちろんあります。
支柱付きは、重いので、
歩く、という動きの中では
不利な点があります。
重い靴を履いた、重い足を
前に振り出すときに
体を大きく左右に振らなくてはいけなくなって
バランスを崩すことも。
その患者さんには、
どちらが有効か、
この見極めは
結構難しいです。
今日はここまで(^.^)
読んでくださって
ありがとうございます。