ダウン症児の運動発達の特徴:始歩

ノーベル医学生理学賞、
日本人の 本庶佑教授が
受賞されました!

がんの治療で最先端の
がん免疫療法
オプジーボを開発した方です。

すごい…!!

日本人って、本当にすごいですね!

世界に誇れる(*^▽^*)

なんだか
すごく嬉しいです。

そして
本庶先生の言葉が、
また素晴らしい!

「あんたの薬のおかげで元気になれた」と言われるのが
どんな賞よりも 喜び

素敵ですね。

でも
本当にそうだと思います。

医者なんて 多分きっと
患者さんの喜びの声を聴くことが
何よりの生きるエネルギー、
頑張りの報われる瞬間です。

まあ、どんな仕事も
そうですよね。

さて今日から、ダウン症児の運動発達の特徴について

少しずつ お話しします。

ダウン症児は低緊張って話は
以前にしましたね。

低緊張なために、運動発達は皆ゆっくりです。

一般的に、健常な赤ちゃんの始歩は
1歳ごろです。

ダウン症児の場合、

私が説明するときは

「だいたい2歳代で歩けるようになる子が多いですよ。」

とお話しします。

2歳の前半の子もいますが

3歳前の子もいます。

中には6歳で、やっと歩くようになった子も。

大きな合併症、例えば

 重度の心疾患とか
 てんかんとか
 脳性麻痺など

それらを合併していなければ

ほぼ100% 歩けるようになります。

だから心配しなくて大丈夫‼(*^-^*)

始歩は早ければいいと思いがちですが

そんなことはないので

焦らない(^.^)
焦らない(^.^)

運動獲得の速さではなく、
運動の質が問題です。

ただ、4歳以上までなかなか歩けるようにならなかった場合、

筋緊張の低さが かなり強い場合が多いので

その後の整形外科的合併症には

注意が必要です。

 
これから少しずつ

運動の質の話もしていきますね!

ダウン症児の育児

今日はダウン症の育児に大切なこと
お伝えします(*^-^*)

以下の5つは、ダウン症児がいつも言われる言葉として
教えていただいたものです。

がんばって!

ちゃんとして!

はやくしなさい!

おりこうさんにして!

何度言ったらわかるの!

・・・・・(-_-;)

これはダウン症児ではなくても
子どもたち全般に言えることかも。

がんばって! ではなくて
 何をどう頑張って!と具体的に言いましょう。
 「この宿題を、1ページ頑張ってやってみようね。」

ちゃんとしなさい!  は
 ”ちゃんと” がどんな感じかわかりません…

はやくしなさい!  は
 どれくらいのスピード??
 「今から10数える間に できるかな?」

おりこうさんにして!  って言われても
 ”どうすると、おりこうさんなのか” がわかりません。

何度言ったらわかるの!  って言われても
 僕だって、わかるようになりたい…(/_;)

これでは、ちゃんと伝わらないばかりか

否定的な言葉をたくさん浴びて
 
自分を否定するようになってしまいます。

”自分はおりこうじゃないんだ。 何度言ってもわからない、だめな人間だ。”

そんなふうに感じて育ったら

子どもたちの、あの最高の笑顔が 
消えてしまいます…

現にダウン症児は、成長するにつれ

徐々に笑顔がへり

肩を落とし

背中を丸めて歩くようになる子が多い。

理由は、ダウン症児の身体の特徴でもあるのでしょうが

彼らの心も 全く関係ないとは思えません。

私が考える、
障がい児の育児にとって 大切なこと、
それは

「愛情」はもちろん

「承認」

「笑顔」

これに尽きると思います。

この話はまた別の機会に…

今日も読んでくださって
ありがとうございます!(^^)/

ダウン症児の知的能力と性格

ダウン症についての7回目。
知的能力の特徴と、性格についてです。

ダウン症児の知的能力の特徴として、

 数の概念が弱い
 生活習慣能力が高い
 移動能力も高い
 目で見て判断し、目で見て手で操作することが得意
です。

では性格は?

 明るくて、純真、素直、優しい、
 協調的で社交的、
 人なつこくて愛想がよい
 模倣がうまい!   といった面と、
 
 頑固でこだわりがあり、融通が利かない
 わがまま、動作が遅い
 気分のむらがある
 気持ちや場面の切り替えがうまくない、
 といった面も。

これらは一見矛盾する印象ですが、
相手や状況、場面によって
これらの要素が絡み合って表出するとのこと。 by橋本先生

なんとなく、うなずけちゃいますね。
人間って、誰でも
良い面と、それを裏返した悪い面と
両方ありますよね。

”動作が遅い”は、”几帳面” だったり
”活発”は、”落ち着きがない” だったり

だから、その性格の、良い面が出せるように
社会生活を過ごしやすくなるように
外からの働きかけで、
誘導出来たらいいですよね。

これはダウン症に限らず
子育て全般に言えること。

大人育てにも、自分育てにも
きっと共通しているのでしょうね。

ちなみに私の性格は
 素直:すぐに信じる 騙されやすい
 一途:周りが見えない 空気読めない 気がつかない
 社会に貢献するため、努力を惜しまず突き進む:わがまま 家庭を放棄 家族に迷惑 (;^ω^)

失礼いたしました。

あともうひとつ、お伝えしたいことがあります。

よく、
「この子はダウン症だから、頑固で…」
とか、
「ダウン症だから顔が…」
っていうご家族がいらっしゃるのですが

染色体が一つ多いだけ。

すべては、
もともとお母さんとお父さんからもらった遺伝子です。

親御さんにそっくりなところ 
いっぱいありますよ!(*’▽’)

ダウン症の合併症

今日はダウン症の6回目 
合併症についておはなしします。
 
といっても、私は整形外科医なので
内科の話はあまりわかりません。ごめんなさい。
 
合併症について、
わかる範囲でお伝えしますね。
 
生後すぐにわかるものとして
心疾患の合併が挙げられます。
 
これは約半数にあると言われています。
心臓の根治術をすることで、多くは非常に元気になり
ダウン症児の中でも、
特にゆっくりだった運動発達が、
術後に目覚ましく改善することがほとんどです(*^^*)
 
また、末梢の循環が良くないことも多く、
手足が冷たく
下肢の網状皮斑をよく見ます。
 
次に、易感染性には注意が必要です。
呼吸器感染症になりやすく 
肺炎に移行しやすいと言われています。    
 
甲状腺機能低下症も時々あるようです。
甲状腺自己抗体陽性者が、一般の2~3倍と言われています。
 
難聴も有名ですね。
外耳道が非常に細く、中耳炎になりやすいことも
原因の一つでしょう。
 
 
白血病の発症頻度は、一般人の20倍と言われています。
 
そして、アルツハイマー病との関連も、研究されています。
 
一般に、ダウン症は、老化が早いと言われています。
30~40歳台で、すでに老化が進み、
体力低下、外見的老化、認知症も進むといわれます。
 
 
身体的特徴として
低身長
肥満になりやすい
 
等も知られていますね。
 
しかし、ダウン症の生命予後は
医学の進歩に伴い
近年大幅に延長しています!
 
1960年代には20歳程度だったそうですが
1981年のデータでは、40歳。
現在は、60歳を超えると推測されています!(*’▽’)
 
 
 
今日はこれくらいで。
 
読んでくださって ありがとうございました!
 
 

ダウン症児の知的障害

こんにちは!
今日はダウン症の5回目
ダウン症の知的障害について です。

知的障害の程度は、ダウン症児の中でも様々で、
IQ 30から70くらいまで広範囲に広がっています。

軽度(IQ,DQで50~75)から中度(25~50)の知的障害が多いようです。
ただし、年齢が上がるにつれて、健常児との差は開いてしまい
IQも下がってしまいます。

ちなみにIQは知能指数(intelligence quotient)と言って、
「同年齢の集団においてどの程度の発達レベルなのか」を把握するため、
年齢別の平均値を基準として算出したものです。
一番多い集団が100(平均的)ですね。
70以下が知的障害と言われます。

DQは発達指数(developmental quotient)と言い、
種々の発達検査で分かる
「発達年齢(発達の状態がどのくらいの年齢に相当するか)」を
「生活年齢」で割り、100を掛けて算出します。
これも平均的な発達だと、100くらいです。

ダウン症児のIQは、年齢が上がるにつれて下がってしまいますが、
決して発達が停止するわけではなく、
精神年齢はちゃんと上がっていきます(*^-^*)

但し、中学くらいで頭打ちになることが多いようです。

さてさて最近は、
9割のダウン症児が幼児期、一般の保育園や幼稚園に通っています。

小学校1年生の段階では、2~4割のダウン症児が
通常学級に通っているそうです。

中には中高まで、通常学級で教育を受けている子もいる子も!

言語発達については、
単語から談話レベルは、獲得できますが、
単語での会話が中心で、
意味のある言葉を獲得できない児も5~10%いるようです。

学習能力については
ことばや記憶、数の概念などに比べて
社会性、視覚的判断や、目と手の協調運動などが
比較的得意なことが多いようです。

耳から入る刺激より
目から入る刺激に強い!

だから耳で聞いて覚えるより
目で見て覚える方が得意です。

聴覚障害の影響もあるのでしょうね。

そして手先は器用(‘;’)

そういえば、
ダウン症のなかには
書道とか、
芸術の分野で大活躍している人もいますね!(*’▽’)

社会性は幼少期、本当に優れていますよね!!
とにかく愛想がよくて 可愛い(*^。^*)
健常児の比ではありません!(^^)/

今日の話は、先日のダウン症の講義
橋本先生のお話から
たくさん引用させていただきました。

ではまた!

ダウン症児の身体的特徴

今日はダウン症についての4回目
ダウン症児の症状と合併症についてお話しします。

ダウン症児の症状として、大まかに3つに分けてお話しします。
① 身体的特徴
② 知的障害
③ 合併しやすい病気
です。

まずは①身体的特徴について
ダウン症と言えば、からだが柔らかい、ということは
多くの方がご存知と思います。
筋力が弱く、筋肉や結合組織、関節の袋や靭帯など、からだを構成する要素が柔らかく、伸びやすいといった特徴があります。
一言でいうと、筋緊張が低下していて、関節弛緩性がある、ということです。

ダウン症に限らず、精神発達遅滞の子どもさんは、
脳性麻痺などの神経学的な異常がない場合、
多くは筋緊張が低下しています。
中でもダウン症児は特に柔らかいことで有名です。

なのでダウン症の赤ちゃんは、
柔らかくて、気持ちよくて
私は抱っこさせてもらうのが大好きです(;^ω^)

さてさて関節弛緩性と言えば、5つの指標が有名です(Carter徴候
 足関節・膝関節・肘関節・手関節・母指の5か所で調べます。
関節の袋が伸びやすいため、過剰に動いてしまうということです。
5か所のうち3か所緩ければ、関節弛緩性がある、と言います。
ダウン症に限らず、この関節弛緩性を持っている方は
健常児でもいらっしゃるんですが、
関節の緩さのために、外反扁平足になったり、足首の捻挫を繰り返したり
肩が外れやすかったり、股関節も外れやすかったり
X脚になりやすく、膝蓋骨脱臼を起こしやすかったり…
あまりいいことはありません。

最近は、体が柔らかいことを推奨する傾向があるようですが、
柔らかすぎるのも、問題です!

かなりお話がそれてしまいました( ;∀;)

ダウン症の発症頻度

こんにちは!
今日はダウン症の発症率についてお話しします。
 
ダウン症児の生まれる確率は、出生1000~700に対し1名くらい
と言われています。
最近は、女性の出産年齢が高くなったことが影響し
出現率が高くなったと言われます。
特に東京などの都会では、その傾向があるようです。
 
また、医療技術の進歩も、この増加を加速しています。
心疾患など、重篤な合併症を持ったダウン症児も
ちゃんと生まれることができるようになった、ということですね。
 
 
今、さらっと言いましたが、
出産時の年齢が高くなると
さまざまなリスクが発生します。
その一つが、子どもの染色体異常です。
 
染色体異常の発症する頻度は、
日本では全体で約200出生に対し1人です。
つまり1学年5クラスくらいの学校では、一学年に1人いる計算です。
出産時の年齢が40歳以上では、なんと50人に1人の発症率です。
 
ダウン症においては、
45歳以上の母から生まれたこどもの
30人に1人がダウン症、と言われています。
 
思っていた以上に多いのではないでしょうか?
 
 
ちなみに
 
宝くじに当たる確率 1等 1,000万分の1
パチンコで大当たり    400分の1
四葉のクローバー発見   10,000分の1
65歳で心筋梗塞発症    約100人に1人
 
だそうです…(-“-)
 
染色体異常のBabyが生まれるって
ぜんぜん珍しい事じゃないって 感じませんか?
 
ではまた!

ダウン症の染色体異常について

こんにちは! 
今日はダウン症の2回目です。
 
8月4日に東京ファッションタウンビルで行われた
発達協会主催のセミナー
 
「ダウン症への理解と生涯発達をふまえたサポート」
の中で、
 
私は運動発達と整形外科的合併症について
お話しさせていただきました。
 
私の前に2コマ(なんと3時間!)、講演された橋本創一先生は
ダウン症について研究されている、
数少ない(日本には3~4人しかいないそうです。)先生でした。
 
医師ではなく、教育者としてのお話を聞く機会がはじめてで、
とっても勉強になりました。
 
そこで仕入れた情報も、皆様にたくさんお伝えしたいです!
 
 
その前に…今日は染色体の話です。
 
 
ダウン症の確定診断は、もちろん染色体の検査ですね。
 
常染色体21番のトリソミー(本来2本であるべき染色体が3本ある)です。
 
本来、ヒトの染色体は、常染色体22対(44本)+性染色体1対(2本)です。
 
お母さんから常染色体22本(半分)+性染色体X、
お父さんから常染色体22本(半分)+性染色体XまたはY
をもらうわけですが、
 
これがダウン症児の場合(標準型では)
 
お母さんまたはお父さんの21番目の常染色体が、精子、または卵子になるときに分離できず
 
どちらかから2本もらうため、合計3本になってしまうわけです。
 
 
さてモザイク型っているのがあるのをご存知でしょうか?
 
モザイク型は、21番目の染色体が3本ある細胞と、2本の細胞が混在しているタイプです。
 
全体の1~2%と言われています。
 
このタイプの方は、受精した後の最初の細胞分裂で、
21番のみ分離不十分で起きるようです。
 
症状は標準型のダウン症に比べて軽度です。
 
知的障害も少なく、一般の方と変わらず生活されている人も多くいます。
 
芸能人で、ダウン症かも?!なんてうわさされている人の中には
モザイク型の方がいらっしゃるかも…
 
 
私の患者様にもみえますが、
 
パッと見て、お顔も言われなければ気が付かないし、
 
学校も 普通級で頑張っています。
 
 
その他転座型、っていうのもありますが、
 
これは3本目の染色体が、別の染色体にくっついてしまっているタイプで
約5%と言われています。
 
これは半分は両親どちらかがその転座染色体を保有していることが原因です。
 
 
 
今日も読んでくださって ありがとうございます(*^-^*)

ダウン症はなぜダウン症って名前なの?

今日はダウン症についての1回目です。

ダウン症って、なぜダウン症っていう名前なのか、ご存知ですか?

ダウン症は、1866年、英国のLangdon Downさんが初めて報告した先天性の知的障害を伴う奇形症候群です。

当時Downさんは、Darwinの進化論の影響を受け、
蒙古系人種に似て扁平な顔貌と、つりあがった目を持つこの疾患が、
人類の進化の過程に関連する、と考えたんですって!

それで別名mongolism(蒙古症)と言われたんです。

 

もちろん、のちに原因が染色体異常であることが判明し、
mongolismの名称が正しくないことが分かったのですが、

ダウン症の手相が頭脳線と感情線がつながっている、
お猿さんに多い手相だったり、

(でもこの手相はマスカケ線といわれ、精神力が強く、情熱的で、根性がある強運だそうです(*^^)v)

足の親指が、まるで手の指のように曲がっていたり
(木に登るお猿さんは、足でも木の枝をつかめるように、
手の指のような向きになっている)、

(これは第1中足骨内反、趾節間外反母趾という、
ダウン症に特徴的な足の変形です。後日説明しますね)

「先祖返り」と言われる所見も実際あるんですね。

 

なんだか興味深いです。

今日はこれくらいで。

読んでくださって、ありがとうございます!