斜頸の直し方
斜頸
医者の選び方ー足を診てもらうー
先天性内反足
小児整形外科疾患のなかで、
生まれてすぐ、乳児期に治療が必要な、
3つの疾患
それが
① 股関節脱臼
② 先天性内反足
③ 筋性斜頸
です。
①は、もう皆さん おなかいっぱいだと思うので
今日から、やっと ②番です。
先天性内反足は、生まれてすぐに、すぐわかります。
これって内反足??
って
迷うような場合
大抵は、先天性内反足ではありません。
足が内側に向いているだけではなく
尖足を伴い、
簡単には元の形に戻りません。
病気の基本は
①足の変形
②軟部組織の短縮・拘縮
③成長障害
この3つからなり、
足の変形要素として
① 内反(足の裏が内側を向く)
② 内転(足の先が内側を向く)
③ 尖足(足が下を向いている)
④ 凹足(足の裏がへこんでいる)
この4つからなります。
原因は不明
頻度は約1000人に1人、と言われています。
両足のことが多いのも特徴です(約半数)。
産科の先生から、ご紹介いただくことが よくありますが、
真の先天性内反足だったのは、開業してからまだ一人だけです。
これはすぐに治療しないといけない病気です!
続きは次回に…
障害と股関節脱臼
今日のテーマは、「障害と股関節脱臼」です。
肢体不自由、つまり歩けない、座った姿勢を維持できないと言った
運動機能の障害をお持ちの方は、
大人になり、年齢が上がるに従って、
機能がますます低下してしまう、
いわゆる二次障害が出現してきます。
二次障害の中で、非常に頻度の高いものとして
股関節脱臼があげられます。
これは脳性麻痺に限らず、
二分脊椎、筋疾患、その他
筋力に異常をきたす疾患には、全て
股関節脱臼のリスクがある、
といってもいいかもしれません。
先日までお話ししてきてた
障害児ではない、乳児期の股関節脱臼は、
臼蓋の形や、
母のおなかの中、
あるいは生まれてからの足の位置(肢位)が
原因でした。
これに対し、肢体不自由の障害では、
股関節を支える筋肉の問題で、
脱臼、亜脱臼を起こしてくることが多いのです。
そのパターンには、大きく2種類があります。
一つは、筋力が弱すぎる場合。
大腿骨頭を、骨盤の屋根、臼蓋にしっかり押し込む筋肉として、
股関節外転筋群、伸筋群などが特に重要です。
これらが弱いと、股関節を90度以上屈曲していった時、
大腿骨頭が臼蓋の後ろにずれ、
脱臼を起こします。
屈曲に内転が加わると、さらに脱臼しやすくなります。
例えば、下肢の筋力の低下する、
筋ジストロフィーその他の筋疾患、
二分脊椎、その他染色体異常、
ダウン症も然りです。
(ダウン症の場合、臼蓋の形態にも少し特徴があるのですが)
股関節脱臼を来すもう一つのパターンは、
筋力不均衡、筋緊張の亢進です。
股関節は、開いておくと安定するのでしたね?
筋力の不均衡が起き、
股関節内転筋群の力が、
外転筋群の力より強くなると、
大腿骨頭は外にずれてきます。
脳性麻痺の痙直型では、
内転筋群の筋緊張が亢進し、
内転位を取りやすくなることで、
高頻度で、股関節亜脱臼や脱臼を起こします。
痙直型に限らず、
股関節内転位をとっていることが多い場合、
常に股関節の異常について
意識する必要があります。
例外として、
四肢麻痺で、最重度の障害の方で、
股関節が開排位で硬くなっている場合、
大腿骨頭が前方に脱臼してくることがあります。
股関節の外転(開排)拘縮も、
脱臼の原因になってくるのです。
私の日々の診療では、
ほとんどの場合、
股関節を触診させていただいています。
それくらい、常に気をつけなければいけない
合併症です。
股関節脱臼の治療
本日は、股関節脱臼の治療について
お話しします。
生後3~5か月頃
股関節脱臼或いは亜脱臼、臼蓋形成不全のある場合
”リーメンビューゲル(Rb)” という
ベルトをはめます。
このRb法、1957年に、チェコスロバキアのDr.Pavlikが発表したものですが、
これが本当に画期的な治療法なんですね!!
というのは、それまでの脱臼の治療は
「はめて、ギプスでがっちり固める」
という方法が主流でした。
これ、主にLorenz法というんですが、
このLorenz法だと、脱臼が直ってから
なんと骨頭が死んでしまう!(骨頭壊死)という合併症が
非常に多く起きていました。
脱臼整復操作や、固定している間に、
骨頭への血流が阻害されるのでしょう。
これでは脱臼が直っても、
次の試練が待っています…((+_+))
ところが、Rb法では、骨頭壊死がほとんど起きない!
と言われています。
「下肢を動かすことによる筋力作用で、自然整復される」
すごい方法ですね!!
うちのクリニックでも、
RB法を行っています。
つけ始めてしばらくは、
ベルトを外せません。
その間、お風呂に入れられないので
クリニックでからだ拭きをします。
週に2~3回、通っていただくのですが
これが私たちには とても楽しみ(*^^*)
赤ちゃん 可愛いんですもの…(^-^;
不謹慎ですね スミマセン。
今日はここまで。
読んでくださって、ありがとうございます。
股関節脱臼の治療:Rb法
股関節脱臼の治療について
お話しします。
生後3~5か月頃
股関節脱臼或いは亜脱臼、臼蓋形成不全のある場合
”リーメンビューゲル(Rb)” という
ベルトをはめます。
このRb法、1957年に、チェコスロバキアのDr.Pavlikが発表したものですが、
これが本当に画期的な治療法なんですね!!
というのは、それまでの脱臼の治療は
「はめて、ギプスでがっちり固める」
という方法が主流でした。
これ、主にLorenz法というんですが、
このLorenz法だと、脱臼が直ってから
なんと骨頭が死んでしまう!(骨頭壊死)という合併症が
非常に多く起きていました。
脱臼整復操作や、固定している間に、
骨頭への血流が阻害されるのでしょう。
これでは脱臼が直っても、
次の試練が待っています…((+_+))
ところが、Rb法では、骨頭壊死がほとんど起きない!
と言われています。
「下肢を動かすことによる筋力作用で、自然整復される」
すごい方法ですね!!
うちのクリニックでも、
RB法を行っています。
つけ始めてしばらくは、
ベルトを外せません。
その間、お風呂に入れられないので
クリニックでからだ拭きをします。
週に2~3回、通っていただくのですが
これが私たちには とても楽しみ(*^^*)
赤ちゃん 可愛いんですもの…(^-^;
不謹慎ですね スミマセン。
股関節脱臼と亜脱臼の違い
こんにちは!
今日は股関節脱臼・亜脱臼の区別について
お話しします。
なんとなくはわかるけど
実は難しいんですね、これが。
亜脱臼とは
完全に外れてはいないけれども
関節の袋が大きくなっていて
関節面がずれている状況。
或いはずれやすくなっている状況、と言えばいいでしょうか。
正確には、股関節の場合、
関節唇、という軟骨が
骨盤の屋根から外に伸びてついていて
大腿骨の頭を包む骨盤の屋根を大きくしているのですが
この関節唇の飛び越えて、骨頭が逸脱してしまうと脱臼、
関節唇を乗り越えていなければ亜脱臼、
といった見解です。
但し、実はこの関節唇、
レントゲンには映らないんですね(‘;’)。
なので厳密にいうと、
関節の中に造影剤を入れてレントゲンを撮る、
関節造影検査とか、
MRI検査などをしないと
区別がつかないこともあります。
もちろん、骨頭の位置が、レントゲン上
大きく臼蓋(骨盤の屋根)から飛び出していれば
レントゲンだけで充分診断がつきます。
完全に脱臼しているか
それとも亜脱臼なのかによって
治療方法が変わってきます。
だからその鑑別は、とても重要です。
触診上、簡単に整復される(元の正常な位置に戻る)場合、
亜脱臼のことが多いです。
ただし、整復されるときに
”クリック”と言われる手ごたえがある場合、
亜脱臼といえど
ずれは大きいことが予想されます。
以上は赤ちゃんの股関節脱臼だけでなく
脳性麻痺など
肢体不自由の方に起きやすい股関節脱臼についても
同じです。
今日はぜひ、股関節・関節唇で画像検索してくださいね!
股関節脱臼の診断
うつ伏せにして、頭はどれくらいあがるかな?月齢相当の発達(運動・精神)が進んでいるかな?下肢腱反射もチェックATNRは出ていないかな?異常な筋緊張はないかな?
そうそう。股関節脱臼の患者さんは筋肉が柔らかい、つまり低緊張なことが多いんです。だから低緊張からくる他の疾患も合併してくることがあります。おなかの中の肢位が悪かったことが股関節脱臼の原因だった場合別の変形も一緒におこしていることもあります。例えば内反足や 外反踵足といった足の変形、立つようになると扁平足など…脱線しました(^-^;
月齢によっては超音波エコーで検査或いはレントゲン撮影をします。