今日は脳性麻痺の原因について、お話しします。
私がまだ若かったころ、
脳性麻痺の原因は、①低出生体重児②仮死③核黄疸って習った気がします。
核黄疸はずいぶん減ったように思いますが、低出生体重児、早産は
どんどん増えていますね。
最近では、出生時体重500g、って子もいます。
すごいですね。こんなに小さくても、ちゃんと生まれられるということは
医学の進歩のおかげです。
私のもとには、
何らかの運動面の心配のある子どもさんがいらっしゃるわけですので、
よくわからないのですが、
そんなに小さく生まれても、何ら障害を残さない子もいるのかもしれません。
ただ、やはり
外界からの刺激に耐えられるだけの準備のできていない胎児が
母のおなかから出てしまうということは
何らかの影響を受ける可能性が高いと思われます。
脳性麻痺になる子どもさんもたくさんいらっしゃるし、
過敏とか、注意散漫とか、発達障害のような症状のあることも。
皆さんというわけではないと思いますが
「仮死」はわかりますか?
Apgar score って、母子手帳に記載されているかと思います。
アプガースコアとは、分娩直後の新生児の状態を評価する方法のひとつで、
子宮外環境や蘇生に対する新生児の反応を定量化して評価します。
アメリカの小児科および麻酔科医(女医さん!)
ヴァージニア・アプガー (Virginia Apgar) により開発された指標です。
アプガースコアの観察項目および採点方法です。
A: Appearance 皮膚色
0:全身チアノーゼもしくは蒼白
1:体幹は淡紅色、四肢はチアノーゼ
2:全身淡紅色
P: Pulse 心拍数
0:なし
1:100/分未満
2:100/分以上
G: Grimace 刺激に対する反射
(Grimaceとは、”しかめっつら”って意味です(;^ω^))
0:なし
1:顔をしかめる
2:泣くあるいは咳・くしゃみ
A: Activity 筋緊張
0:だらっとしている
1:四肢をいくらか曲げている
2:四肢を十分に曲げている・活発な自発運動
R: Respiration 呼吸
0:なし
1:泣き声が弱い・不規則で不十分な呼吸
2:強い泣き声・良好な呼吸
これを合計して、
0~3点:重症新生児仮死
4~6点:軽症新生児仮死
7~10点:正常
と判定します。
判定する時間は、主に出生後1分後と5分後です。
頭文字をとってもAPGAR!!
おもしろいですね!(*^-^*)
次回は最新の知見を踏まえ、もう少し踏み込んでお話します。