こんにちは!
今日は股関節脱臼・亜脱臼の区別について
お話しします。
なんとなくはわかるけど
実は難しいんですね、これが。
亜脱臼とは
完全に外れてはいないけれども
関節の袋が大きくなっていて
関節面がずれている状況。
或いはずれやすくなっている状況、と言えばいいでしょうか。
正確には、股関節の場合、
関節唇、という軟骨が
骨盤の屋根から外に伸びてついていて
大腿骨の頭を包む骨盤の屋根を大きくしているのですが
この関節唇の飛び越えて、骨頭が逸脱してしまうと脱臼、
関節唇を乗り越えていなければ亜脱臼、
といった見解です。
但し、実はこの関節唇、
レントゲンには映らないんですね(‘;’)。
なので厳密にいうと、
関節の中に造影剤を入れてレントゲンを撮る、
関節造影検査とか、
MRI検査などをしないと
区別がつかないこともあります。
もちろん、骨頭の位置が、レントゲン上
大きく臼蓋(骨盤の屋根)から飛び出していれば
レントゲンだけで充分診断がつきます。
完全に脱臼しているか
それとも亜脱臼なのかによって
治療方法が変わってきます。
だからその鑑別は、とても重要です。
触診上、簡単に整復される(元の正常な位置に戻る)場合、
亜脱臼のことが多いです。
ただし、整復されるときに
”クリック”と言われる手ごたえがある場合、
亜脱臼といえど
ずれは大きいことが予想されます。
以上は赤ちゃんの股関節脱臼だけでなく
脳性麻痺など
肢体不自由の方に起きやすい股関節脱臼についても
同じです。
今日はぜひ、股関節・関節唇で画像検索してくださいね!