今日は股関節脱臼の予防について、お伝えします(^^)
前回、股関節脱臼の危険因子についてお伝えしました。
結局大切なことは、
足の動きを妨げないこと!そして向き癖をつけないこと!
遺伝とか、女児とか(当たり前!!)は、自分ではどうしようもないし、
おなかの中にいるときの環境を変えることもできないし、
逆子にしないっていうのも、そんな簡単なことじゃないですから。
さてさて、そもそも股関節が安定する(つまり外れない)姿勢って
どんな姿勢でしょう??
股関節は、骨盤にある「臼蓋」という部分、
これは真ん丸にえぐれた穴みたいな形です。
ここに大腿骨(太ももの骨)のまん丸の頭が
ポコってはまっているんです。
臼蓋は、斜めに開いているので、
大腿骨の頭は、斜め外からこの穴にはまるのですが
足が開いていると、しっかりはまりやすくなり
足が伸びて真っすぐになっていると、
頭がしっかり入りきらなくて
不安定になるんです。
できることは、

① おむつの当て方!
最近は、布おむつを使う人がすごく減りました。
布おむつも、足を開いておく効果は高かったと思うんです。今は紙おむつになって、足があまり開いていないことが多いです。その分、しっかり動かせるように、おむつは上の方で留めましょう。おむつを当てたら、股関節で下肢がしっかり動くか、確認してください。おむつが邪魔していませんか?しっかり開くこと+しっかり動かせること(キックキックできること)が大切!そしておむつを替えるときにも配慮が必要です。両足くびを片手でまとめてつかんでお尻をあげるのは、ダメ!!です!股関節が、ますます緩くなってしまいます!(緩くなる→抜けやすくなる!!)お尻の下に手を入れて、そっと持ち上げてくださいね!
② 衣服の着せ方!
これもおむつと同じです。
足がちゃんとよく動くデザインにしましょう。
なんと、秋冬に生まれた子どもには、股関節脱臼が多いんです!
服が厚着だから、と言われています。
そんなことで、脱臼するんです!怖いですね…
③ 抱き方!
横に抱っこするときは、必ず股に手を入れて、しっかり開くようにしましょう。
3ヵ月までの赤ちゃんは、まだ首がしっかりしていないので、
横抱きにすることも多いと思います。
おっぱいを飲ませるときも、そうですね。
縦抱きにするときは「コアラ抱っこ」!足をM字にすることが大切です。
ergoっていう抱っこ紐がありますね。
あれは足がM字にしやすくて、いいと思います。スリングは、股関節も膝関節も伸ばす姿勢で使用すると、股関節脱臼の原因となるので、十分注意してください!!
④ 向き癖をなおす!
赤ちゃんをあおむけで寝かしていると、いつも同じ方向を向きたがることがあります。これを「向き癖」っていうのですが、これがくせ者!!これ、話始めると長くなるので、次回にします(*^^)v
今日のお話しは、小児整形外科学会が出している動画を見ると、理解が深まると思います。
早期発見のポイントもわかります!
是非!
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